終了報告(12/6)
当日は、26名の参加を得て、有意義な時間となりました。授業を出してくださった3人の先生方、また、聴講くださった先生方、ありがとうございました。下記、ご報告の概要と当日実施した参加者アンケート結果を記載しています。
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各位
神戸大学大学教員推進機構国際コミュニケーションセンターでは、下記の通り、センターの外国語教育セミナーの一環として「2024年度外国語授業ピアレビュー」を開催します。
このイベントは、約20年前のセンター発足時から、毎年1回、継続して実施しているもので、センター所属の専任教員が、映像資料なども交えながら、日々の外国語授業における工夫や課題について報告します。参加者とのディスカッションを通して、大学における外国語教育の方法論を考える機会とすることが本事業の狙いです。
外国語授業ピアレビューのねらいと説明(過去のセンターパンフより)
本学の外国語第1・第2部会の専任・非常勤教員のみなさま、外国語教育専攻の院生・学部生のみなさま、また、大学外国語教育にご関心があありの学外の皆様の聴講を歓迎します。なお、学外者で参加を希望される方は、11月末日までに、担当までメールでご連絡ください。
記
日時:2024年12月6日(金)1040~1200
媒体:zoom
プログラム(司会:石川慎一郎教授)
1040 開会のことば(柏木治美教授・センター長)
1045-1105 英語授業の報告(濱田真由助教)Profile
1105-1125 英語授業の報告(佐藤健教授)Profile
11:25-11:45 中国語授業の実践報告(陳暁講師)Profile
11:45-12:00 全体討議
12;00 終わりのことば (横川博一教授・外国語第1部会長)
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ご報告概要(文責:石川)
●濱田先生報告
Academic English Communicationの授業実践について報告いただきました。先生の授業は、Free Talk(示されたトピックでペアで1分ずつ)→Open Question(当日のトピックに関して)→語彙確認(ペアで定義を言って当てるなど)→True/False→ノートテイキング(ビデオを聞き取ってメモを取る)→リテリング(自分のメモに基づき、日本語で/英語で内容を相手に報告する、2分)→プレゼン(自己紹介、ニュースの紹介、ミニリサーチ、意見など、ペアでPPT見せながら実施)という様々なタスクで構成されており、すべてのタスクに先生のご専門でもある心理言語学の知見が生かされています(反復によるL2処理の自動化など)。研究と実践をつなぐ授業設計ということで学びの多いご発表でした。
ご発表風景(画像加工済み)
●佐藤先生報告
Academic English Communicationの授業実践について報告いただきました。先生の授業は、Warm-up Questions(先生が英語で当該授業の目的を説明した後、リスニング・単語・文法などに関する5問クイズに答える)→ Pair Activities(自分が思い浮かべたものを相手に質問を通して推測させるAkinator、定義から語を推測させるParaphrasing、二択の中で好きなものを選んで理由を説明するThis or thatなど)→ Lecture(アカデミックスキルに関する内容を扱う)→ Communication Practice(ペア発表、グループ発表、全体への発表など)→ Wrapping-upというフローで進むもので、学生のコミュニケーションへの積極的な参画(engagement)を促す工夫が凝らされた授業をご発表いただきました。
ご発表風景(画像加工済み)
●陳暁先生報告
中国語Sクラスの授業実践について報告いただきました。先生の授業は、会話練習(文法ポイントを含む会話の実践)→発音指導(正確な発音を修得させる)→一問一答(聞く・話すのトレーニング)の流れで構成されるものです。また、未修外国語ということで、学習者のL2能力に一定の制約もある中で、たとえば、会話練習のプロンプトとして、学生が関心を持ちやすい中国料理の写真を使うなど、初学者向けの様々な配慮が凝らされたものでした。正確な発音習得の重要性など、未修教員だけでなく、英語教員にとっても学びの多いご発表でした。
ご発表風景(画像加工済み)
事後アンケート結果(有効回答18名)
参加者の属性
(自由意見)
・フリートークの時間をもうすこし長くしても良いのではないかと思いました。
・中国語の発音の教え方を聴くことができてとても興味深かったです。どうもありがとうございました。
・とても有益な機会を頂きありがとうございました。同じ英語の先生の授業を拝見できただけでなく、他の言語の先生ともお話しできたのが楽しかったです。もっとたくさんの先生方の授業を知りたいです。
・授業中の教員による英語使用や、多様なアウトプット活動の導入など、自分自身が授業を組み立てる上で参考になりました。
・他の先生方の授業を知る貴重な機会をいただきありがとうございました。たくさんの新しい発見やアイデアを得ることができ、自分の授業にも活かしたいと思いました。
・大変勉強になりました!
・授業の中で用いられるコンテンツ(濱田先生のニュースを題材にする)、そしてワークの活動など(佐藤先生のアキネーター)など、英語を指導する上で、実際の生の英語を授業に用いることや、モチベーションを維持し意味のある英語を使用させる取り組みが素晴らしいと思いました。英語を話せるようになるなどの先の目標、目的につながるように授業を組み立てることの大切さを感じました。
・他の先生がされている授業の概要を知ることが出来て良かったです。特に、1年生の前期にSクラスの紹介を学生向けにするのですが、具体的にどのような内容でどのような雰囲気でされているのかあまり知らないままこれまで紹介していましたが、今回Sクラスの授業をご紹介いただけて、より具体的にSクラスのメリットを自信を持って紹介できそうです。本当にありがとうございました。
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参考(過去のピアレビュー)過去の外国語授業ピアレビュー
2024年度(2024/12/6 報告者:濱田2・佐藤1・陳1)
2023年度(2023/12/1 報告者:島津3・ゴールド・シェルター)
2022年度(2022/12/2 報告者:木原4・グリア2・芹澤1)
2021年度(2021/12/3 報告者:柏木2・バーチ・ベレック)
2020年度(2020/9/25 報告者:木原3・石川3・廣田2・朱2・安田2)※遠隔対応特別回
2019年度(2019/12/6 報告者:安田1・濱田1・石川2)
2018年度(2018/12/7 報告者:大和2・横川2・朱1)
2017年度(2017/12/1 報告者:グリア1・島津2・シュルツ)
2016年度(2016/12/9 報告者:木原2・保田1・西出)
2015年度(2015/12/4 報告者:柏木1・加藤・高橋1)
2014年度(2014/12/5 報告者:ワン・石川1・廣田1)
2013年度(2012/12/6 報告者:横川1・ショルト・福岡)
2012年度(2012/12/4 報告者:木原1・ピンテール・三木)
2011年度(2011/12/2 報告者:島津1・枡田・大和1)
※回数は2011年度以降分についてで記載。