2011年12月2日金曜日

2011.12.02 第3回外国語教育セミナー(第1部)

第3回外国語教育セミナー「外国語教授法を考える」(第1部)を実施しました。


国際コミュニケーションセンターでは,従前より,所属教員による授業のピアレビューを実施していましたが,本年度からは,センター主催の「外国語教育セミナー」の一部に組み込まれました。表記の第3回セミナーは,コンテンツ研究部門が企画を担当しており,第1部が教員ピアレビュー,第2部が講演という形態になっています。

本センターのピアレビューの特徴は,発表者が自分の授業を90分ビデオにとり,それを再生しながら,授業の流れなどを説明するところにあります。センター発足時には,他の部局のピアレビューと同様に,任意の1週間を「見学週間」に定めて,時間のある教員が同僚の授業に参加して見学する形態でしたが,時間割が重なって参加者が少なくなることや,ピアレビューを行っても見学していない授業についてはディスカッションしにくいという悩みがありました。そこで,数年前からビデオカンファレンス方式に切り替えたところ,ディスカッションも充実するようになり,良い成果が出ているようです。

センター長のあいさつにあったように,大学の教員は,学生や同僚から自分の授業を見られることはあっても,自分の授業を後から自分の目で見る経験はそれほど多くありません。授業をビデオに撮影して再確認することは,自分の目で自分の授業を見つめなおすという点でも有意義なものだと思われます。センターでは,新時代の大学外国語教育の充実をはかるため,引き続き,ピアレビューの実践を重ねていく予定です。(報告者:石川)


<第1部>
平成23年12月2日(金)9:20~10:30(※開始時間を変更しました)
神戸大学鶴甲第1(国際文化学研究科)キャンパスD 615教室
センター教員外国語授業ピアレビュー

プログラム(意見交換の状況により若干の変更有)
司会:朱春躍教授
09:20~ 開会のことば(柏木副センター長)
09:25~ 島津厚久教授授業紹介
09:45~ 枡田義一教授授業紹介
10:05~  大和知史准教授授業紹介
10:25~ 閉会のことば(島津センター長)

参加者:17名(センター教員14名,大学院生2名,外部1名)

           会場風景

           会場風景2


島津先生報告
グループワークと個人ワークを組み合わせた「英語リーディング2」の授業の実践について報告がありました。大意要約などのアクティビティをグループの単位で行わせることで,「読み」の活動の共有を目指す実践に参加者は大いに刺激を受けました。



枡田先生・トゥルンマー先生報告
ヨーロッパ言語参照枠に基づく「ドイツ語インテンシブ」の授業実践について報告がありました。日本人教員が文法解説を行った後に,母語話者教員がそれを実際のコンテキストの中で使用するトレーニングを行う共同授業の実践は,語種に関わらず,参加者にとって大いに勉強になりました。


大和先生報告
プリントなどによって予習を体系的に行わせた上で,授業では,読んだ内容をふまえて,ライティングやスピーキング活動に発展させる「英語リーディング2」の授業実践について報告がありました。インプットからアウトプットへの自然な移行を促す実践は非常に刺激的なものでした。