2019年3月8日金曜日

2019.3.15 H30年度事業報告(案)

今年度の当部門の事業報告です。

国際コミュニケーションセンター
平成30年度研究部門年次報告(案)

コンテンツ研究部門
朱春躍(代表)・石川慎一郎・福岡麻子

1. 【外国語学習セミナー主催】
(目的)学部学生の外国語学習への動機付けを強化する。
(事業)平成30年度は,下記4回のセミナーを実施した。
(成果)以下のとおりである。なお,部門外から,木原准教授,廣田准教授,高橋講師のご助力を得た。
2018.7.9  第1回外国語学習セミナー:IELTS(アイエルツ 英語検定試験)説明会(参加者70名)(担当:木原准教授)
2018.11.28 第2回外国語学習セミナー:「英語の発話力を伸ばすヒント:『QQ English』を通して感じたこと」講師:七條智紀氏(神戸大経営学部卒業,元神戸大Global English Course生,現在,株式会社 QQ Englishに勤務)(参加者10名)(担当:石川教授)
2019.12.5 第3回外国語学習セミナー:IELTS入門(参加者23名)(担当:木原准教授)
2019.02.13-14 第4回外国語学習セミナー:中国語検定リスニングセミナー(参加者4名) (担当:高橋講師)

2. 【神戸大学TOEIC-IPテスト/神戸大学TOEFL-ITPテスト主催】
(目的)神戸大学生に英語学習成果の継続的な測定・診断機会を提供し,英語学習の動機の維持をはかるとともに,就職活動への間接支援を行う。
(事業)神戸大学生協との共催により,TOEIC R&Lとして6回,TOEFLとして5回の試験を実施した。
(成果)神戸大学TOEIC R&Lテストには約300名,神戸大学TOEFLテストには約150名が参加した。

3. 【外国語教育セミナー(外国語授業ピアレビュー)企画・実施】
(目的)センター所属教員が,外国語授業の様々な展開法について学ぶ機会を提供し,もって,本学外国語教育の質的向上をはかる。
(事業)2018年12月7日(金)に第27回外国語教育セミナーとして,ピアレビューおよび講演会を行った。また,部門の朱教授の企画により,外部講師を招聘しての講演会を実施した。
(成果)実施記録
2018.12.7 第27回外国語教育セミナー ピアレビュー
日時 2018年12月17日(金) 08:50~11:20
会場 神戸大学鶴甲第1キャンパス(国際文化学部キャンパス)D615 (CALL教室)
第1部 センター教員ピアレビュー(08:50~09:50)
報告者 横川教授(英語) 大和教授(英語) 朱教授(中国語)
※ビデオカンファレンス方式を採用。各教員が授業風景を記録したビデオの一部を上演しながら,授業の工夫などについて報告した(質疑・入れ替え込み1名20分)。
第2部 講演会(09:50~11:20)
講師 大阪府立大学高等教育推進機構 清原文代教授
演題 「外国語教育におけるスマートフォン及びタブレットの活用」
講師ご専門 ICTを活用した日本語話者向けの中国語教材の開発が研究テーマです。音声付きPDF教材、音声付きEPUB(電子書籍)教材の作成、Podcastによる教材配信、スマートフォンやタブレットを活用した教案の開発などを行なっています。(講師ウェブサイトより)
参加者数: 13名
アンケート結果(出席者13,回収回答数13)
第一部(ピアレビュー)
参考になった(11) ある程度参考になった(2) ふつう(0) あまり参考にならなかった(0) 参考にならなかった(0)
第二部(FD講演会)
参考になった(12) ある程度参考になった(1) ふつう(0) あまり参考にならなかった(0) 参考にならなかった(0)
※詳細は,部門ブログ参照
http://solac-contents.blogspot.com/2018/10/2018127-25.html


4. 【KALCSプログラム実施支援】
(目的)神戸大学学生の英語基礎力の向上に加え,大学院生・教員の国際的学術活動の促進をはかる。
(概要)KALCSプログラムに関連して,チュートリアルの運営管理を行った。
(成果)別途報告書参照

5. 【附属学校連携支援】
(目的)附属学校における外国語教育の質的向上と,本センターの有するリソースの地域還元を行う。
(概要)神戸大学附属学校と本センターの外国語教育にかかる連携を支援した。
(成果)4月23日に平成30年度大学・附属学校英語教育連携推進会議を開催した。また,部門教員が研究アドバイザーとして同校のスーパーグローバルハイスクール事業の指導を行った。

平成30年度第1回大学・附属学校英語教育連携推進会議 議事録
日 時:平成30年4月23日(金)17:00~18:45
場 所:神戸大学国際コミュニケーションセンターD615
出 席
〇大学教育推進機構国際コミュニケーションセンター:石川慎一郎,柏木治美,加藤雅之,Tim Greer,保田幸子,大和知史,横川博一
〇附属学校:泉美穂,大八木優子,軽尾弥々,北代尚之,篠原泰子,島安津子,真田弘和,増見敦
〇附属学校部:2名

議題等
【報告事項1】附属学校全体の現状について(報告者:附属学校部)

(議事)
【議題1】附属小学校:英語教育の現状と課題について(報告者:石田教諭・石川教授)
【議題2】附属中等教育学校前期課程:英語教育の現状と課題について(報告者:軽尾教諭)
【議題3】附属中等教育学校後期課程:英語教育の現状と課題について(報告者:泉教諭)
【議題4】大学英語教育の現状と課題について(報告者:柏木教授)
【議題5】H30年度アドバイザリーについて(報告者:石川教授)
【議題6】大学・附属共同研究の現状について(報告者:石川教授)

(小講演)
「ことばの処理能力を高めるー心理言語学研究の最近の動向」(講演者:横川教授)※詳細は部門ブログ参照
http://solac-contents.blogspot.com/2018/04/2018423-301.html

6. 【広報活動】
(目的)学生への情報提供チャンネルの増加ならびに部門活動の可視化を図る。
(概要)コンテンツ研究部門ブログを維持・継続し,部門での活動の体系的な記録・広報を行う。
(成果)年度内に10件のエントリが作成・発信され,部門業務について情報提供が行われた。同ブログには年度内に約2,760件のアクセスがあった(開設時より累計29,522ヒット)。


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2018年度KALCSプログラム事業報告 
西山 寛隆

1.はじめに
KALCS (Kobe University Academic Language and Communication Support)は、国際コミュニケーションセンターが平成22年度(2010年度)後期より全学を対象に提供している英語支援プログラムである。KALCSでは神戸大学構成員の学術英語力の向上および大学の研究活動の国際化推進を目指し、主に教員・大学院生を対象とした英語個人指導チュートリアルをその中心事業として活動している。本年度の利用者数は232であった。
本稿では、本年度の各事業について報告する。

2.2018年度事業の概要と成果
2.1 KALCS英語個人指導チュートリアル
2.1.1 概要
 チュートリアルは、神戸大学正規雇用の教職員及び本学に所属する正規の大学院生を対象にネイティブスピーカーによる個人指導を提供するサービスである。主に国際学会のための投稿論文チェック・発表準備のサポートを目的としており、具体的には、英語論文の校正を1回 (1コマ) 60分で行った。
 平成30年度は、前期5月1日~7月31日と後期10月1日~1月11日の期間に、鶴甲第1キャンパス D棟5階D508で実施した。

2.1.2 成果
 平成30年度のサービス期間中、下記の利用者があった。

表1 チュートリアル利用状況及び稼働率
実施期間 利用コマ数 開講コマ数 稼働率
前期 (5月1日~7月31日) 102 177 57.6%
後期 (10月1日~1月11日) 130 189 68.8%
通年 (5月1日~1月11日) 232 366 63.4%

表2 チュートリアル利用状況及び稼働率(詳細)
実施月 利用コマ数 開講コマ数 利用率
5月 35 63 55.6%
6月 34 63 54.0%
7月 33 63 52.4%
10月 26 66 39.4%
11月 51 63 81.0%
12月 37 45 82.2%
1月 14 15 93.3%

チュートリアルについては、一度のみの利用ではなく、複数回利用された方もいた。また、原則として事前予約制ではあったものの、受講当日の後続コマの空き状況等により、利用者は担当講師と相談のうえ、事前に予約していたコマを超えてチュートリアルを受講するといった柔軟な受講スタイルが可能であった。

アンケート結果
今後のプログラム改善のため、受講者にはアンケートへの回答にご協力いただいた。

表3 アンケート回答者数
前期 後期
9 11

Q1. KALCSチュートリアルをどちらでお知りになりましたか?(複数選択可)
・「KALCSホームページで」: 12
・「大学のHPまたは各学部・研究科のHPにて」: 3
・「友人・先輩から」: 4
・「指導教官から」: 3

Q2. 講師は毎回、受講者を主体に置いて指導を行いましたか?
・「はい」(全回答者)

Q3. 講師の説明はわかりやすかったですか?
・「はい」(全回答者)

Q4. 今回のチュートリアルを受けて、次回も受けたいと思われましたか?
・「はい」: 19    ・「どちらでもない」: 1

Q5. その他、ご意見、感想などございましたら、ご記入ください。
・「文法だけでなく文意を考えて的確に伝わるよう一緒に考えてくれるのが有り難いです。」
・「本当にありがたい機会です。また、よろしくお願いします。」
・「(最後の質問の意味がよく分かりません。次学期?)講師の先生は、いつもフレンドリーに指導して頂いていますし、指導内容も有益で、とても感謝しています。今後とも、お世話になりたいと思っています。」
・「It is very convenient to have tutorial through the skype」
・「今回も、親身に丁寧に添削をして下さりました。また、近いうちにお願いしたいと思います。名谷校にもKALCSを作って受けられるようにして欲しいです。」
・「英語論文の内容で利用しました。とてもわかりやすく、丁寧に指導していただきました。おかげさまで、国際論文雑誌に研究論文を投稿でき、無事アクセプトになりました。これからも、活用させてもらいたいですし、学生や同僚にもこの素晴らしいサポートついて教えてあげたいと思います。」
・「The instruction is very helpful. The instructor is great! He always tries to understand my English and makes it better. He always give me valuable advices!」
・「丁寧に指導していただけてよかったです。冠詞の使い方など、非ネイティブとしては判断が難しい箇所について、また文章における表現について有益なアドバイスを頂けました。ただ、これは制度上しょうがないことではあると思いますが、論文の英語表現を見てもらうとなると、やはり専門性の面からある程度限界があるなとも感じました。とはいえ、ネイティブの方に自分の英文を(面と向かって)校正してもらう機会はあまりないので、今回受講できてよかったです。ありがとうございました。」
・「忙しい時にはスカイプで指導できると便利です。2回目以降はスカイプでも指導を受けられるようにするなど、合理化をお願いします。(以前は大変便利でした。)」
・「国際学会での発表前にプレゼンをチェックしてもらっています。自分では気がつかない発音の誤り等を修正して頂き、とても役立っています。」
・「毎回、大変親身になって修士論文の内容を一緒に推敲してくださり、感謝しております。今後もぜひ受講させていただきます。」
・「指導してくださった先生はとても優しくユーモアのある方で、相談しやすかったです。」

以上